Microsoftが2023年2月7日(米国時間)、同社が提供する検索エンジン『Bing』に言語生成AIを統合し『新しいBing』として提供する予定であることを発表。
発表内容の動画は以下にて。(合計55分9秒)
新しいBingの検索結果の画面
2/10時点では、Bingの検索結果のUIは以下のようになっていました。
スマホの場合
検索結果の一番上にBingのAIの回答が表示され、その下に従来のWeb記事やTwitter、YouTubeなどの検索結果が表示される。
PCの場合
PCの場合は、右上にAIの回答、左側に従来の検索結果が表示されます。
その他の機能も追加
チャット機能
検索画面を上から下にスワイプするとAIとのチャット画面が表示。
質問したり創作の依頼をしたりとChat GPTと同じようなことができるようです。
Co-Pilot機能
PDFファイルなどをBingで開き、内容の要約をしてもらったり、業績の数字の部分の抜粋してもらったり、といったことができるようになるとのことです。
新しいBing(GPT)の実装アップデートはいつから?
Microsoft公式ブログでは2/7の発表から、まず新しいBingのプレビュー版を数週間後に提供予定としています。
ウェイティングリストに登録する方法
新しいBing(プレビュー版)のウェイティングリストに登録すると、ひとあし早く新しいBingを利用できます。
登録は以下のページから可能でした。
また、以下の条件を満たすと、より早く新しいBingのプレビュー版を利用できるとのことです。
- Microsoft Edgeを既定のブラウザーにする
- スマホにBingアプリをインストールする
新しいBingを試す方法
先程と同じウェイティングリスト登録ページの下に、12の質問項目が用意されており、新しいBingがどのような検索結果を表示するかを試すことができます。
用意されている質問項目の内のひとつ、
ベジタリアンの6人でディナーパーティーを開く必要があります。チョコレートデザート付きの3品のコースメニューを提案できますか?
を試してみましょう。
bingのAIの回答はこちらです。
「チョコレートデザート付きの3品のコースメニューの提案」という質問に対し、3つのコースメニューが抜粋されてしまっていますw また、質問が悪いともいえますが、ホームパーティのレシピ検索が実際の検索意図である可能性もあります。
現状、検索の代わりとしては使うのは難しいでしょう。
Co-Pilot機能は便利そう
検索の代わりではなく、Webページを要約してもらったり、数字の部分を表にしてもらえるCo-Pilot機能は便利そうです。論文読解などのスピードはあがりそう。
ただしこれもまた原文の解釈に忠実かどうかを確認しなければならないので、結局原文をそのまま読んだ方がいい場合もありますし、そもそも流し読みで要点だけをピックアップする読み方はAI無しでやっていることかと思います。
新しいBingに実装される言語モデルについて
- OpenAIは人工知能の研究を行う非営利組織。2015年にイーロン・マスクなどがサンフランシスコで創設。
- OpenAIのGPT(Generative Pre-trained Transformer)はインターネットで入手可能なデータをディープラーニングしたテキスト生成AI。
- ChatGPTは、GPT 3.5のモデルを使った対話式のテキスト生成AI。
- MicrosoftがOpenAIと協力して、Bingに言語モデルを実装。
- 新しいBingに取り入れられる言語モデルは、ChatGPTとGPT 3.5の学習データを利用。
- Microsoft Edge→Microsoftが提供するブラウザ
- Bing→Microsoftが提供する検索エンジン
おわりに
ChatGPTを使ってみると不正確な情報の回答が多く、人間によるファクトチェックは必須であるのが現状かと思います。ただ、人間は騙せ無くてもクローラーロボットは一時的に騙せるかもしれないので、今後ChatGPTなどによって生成された記事の量産でGoogle検索が使いづらくなってしまうかもしれませんね。そういった意味ではGoogleの脅威となるかもしれません。
うそはうそであると見抜ける人でないと(AIを使うのは)難しいw