Googleの開発者向けイベント『Google I/O』は2022年5月12日(日本時間)におこなわれました。この記事はこのイベントで発表されたAndroid 13やその他アプリの新機能・今後実装予定とされている機能、などをダイジェストでまとめます。
このイベントで発表されたハードウェア(Pixel 6aなど)については前回の記事をご参照のこと。
また、Google I/O 2022は全部で2h00m27。
Google I/O 2022で発表された新機能/ソフトウェアまとめ
Android 13
Android 13のBeta版が利用可能になったことが発表されました。
このBeta版には、タブレットや折りたたみ式デバイスなどの大型デバイスのサポートが多く含まれています。 大画面のデバイス用に20個のアプリをアップデートしているそうです。
セキュリティとプライバシー
個人情報について
個人情報は、Google検索を使うときにより多くの方法で追跡されないように設定できるようになりました。
ただし、今後個人情報の取り扱いを減らしていくのかどうかについての言及はありませんでした。
My Ad Center
My Ad Centerという機能が2022年後半リリース予定。好きな広告と嫌いな広告の種類を制御できるようになります。
匿名性の向上
ユーザーが匿名のままでいるために、データをぼかす機能が向上します。
バーチャルクレジットカード
バーチャルクレジットカードが発行可能となる予定です(まずは米国から)。
バーチャルクレジットカードを使い捨てで使えば、個人情報盗難のリスクが軽減されます。
パスワードレス
デフォルトの設定で2段階認証を有効にし、パスワードなしで認証可能にしていくとのことです。
フィッシング詐欺の防止
AIに基づくフィッシング対策が、Googleドキュメント・シート・スライドに追加。
サイバー攻撃の90%を占めていると言われているフィッシング詐欺を防止します。
Googleウォレット
『Googleウォレット』アプリが順次提供されます。クレジットカードの他に、学生ID、パークパス、ディズニーランドのパス、ワクチンカード、政府発行のID(運転免許証など)を保持できるようになります。NFCタップでIDを共有できるようにもなります。
Google PayはGoogle Walletに統合されていく方向性ではあるものの、Google Payは支払いアプリとして併存する国もあります(米国やシンガポールなど)。
アプリ
Better Skin Tone Representation
肌の色をより正確に表現する色調『Monk Skin Tone Scale』を発表。写真や検索で肌のトーンをより適切に表現します。
また、Googleはスキントーンのガイドをオープンソースにしているため、すべての企業と研究者がこのテクノロジーを使用できます。
Google翻訳
24個の新しい言語が追加されました。
Googleマップ
より多くの建物を表示。さらに都市の3Dビュー表示を追加。
また、最も燃費の良い運転ルートを提案するようにも拡張されました。
Google Meet
オーディオとビデオの品質が向上。
Multi Search(マルチサーチ)
マルチサーチを使用すると、写真で検索して、テキストでその検索を調整できます。「服の写真」+「赤」で同じデザインで別の色の服を探したり、と言った使い方ができます。
『near me』という機能もあり、写真を分析してそのアイテムが近くにあるかどうかを検索します。
『Scene Exploration』(シーン探索)という検索ツールもあり、画像を分析し、その中の部分に関する情報を検索することができます。お店の商品を撮って、その商品の評価レート(星の数)を表示したりできます。
おわりに
Googleウォレットやバーチャルカード、Googleマップの燃費のよいルート検索、マルチサーチなど、私生活に役立つ機能も盛りだくさんなGoogle I/O 2022の発表でした。
それぞれの機能が実装されていくのが楽しみですね。