このページでは、スマホのスペックの見方を案内します。
例えば『広角』『超広角』『望遠』『 f/1.7』『16MP』『24mm』とか書かれていたら、これらが何を意味するのか、について解説します。
スマホのカメラ性能を理解し、よりクオリティの高い写真を撮っていきましょう。
カメラ性能をざっくり比較する
カメラ性能をざっくり比較したい場合は『DxOmark』というサイトが便利です。
DxOmarkは、元はニコンやパナソニックなどのデジカメの性能を評価・比較していたサイトです。その後スマホの普及によりスマホのカメラ性能も評価・比較するようになりました。
このサイトにはランキングがあり、カメラ性能をスコアで見ることができるので、ざっくりスマホのカメラ性能を比較したいときに便利です。ランキングにない場合はスマホの型番で検索しましょう。
スマホのカメラのスペックの見方
画角 ≒ 視野角
画角(あるいは視野角)とは、カメラで写せる範囲のことを指します。
例えば、『視野角120°』と表記されていたら、そのカメラは120°の範囲を撮影することができます。
広角・超広角・望遠レンズ
搭載されるレンズによって、画角/視野角は異なります。撮影できる範囲は一般的に、
- 超広角レンズ(魚眼レンズ):~最大180°
- 広角レンズ:60°~100°
- 標準レンズ:25°~50°
- 望遠レンズ:10°~15°
- 超望遠レンズ:1°~8°
参考資料:画角 - Wikipedia
概ねこれくらいです(明確な定義ではないです)。
iPhone 12 Proの場合だと、超広角レンズ・広角レンズ・望遠レンズの3つのレンズが搭載されています(なので背面にカメラが3つ付いています)。
望遠レンズのメリット・デメリット
- メリット:遠くのものを鮮明に写せる
- デメリット:ピントの合う範囲が狭い(ピントを合わせにくい)
広角レンズのメリット・デメリット
- メリット:画角/視野角が広い・ピントの合う範囲が広い(ピントを合わせやすい)
- デメリット:(画角が広いため)写真の端が歪んで写りやすい
レンズ(カメラ)の切り替え方
機種によって異なりますが、例えばiPhone 11 Proならカメラアプリを起動して、
- 「2」を選択 → 望遠レンズ
- 「1」を選択 → 広角レンズ
- 「0.5」を選択 → 超広角レンズ
といった切り替え方ができます。
デジタルズーム
レンズ(カメラ)を切り替えずに写った画像の一部を拡大処理することを『デジタルズーム』といいます。(0.5 / 1 / 2以外にも倍率を変更できるのはこのため)
光学ズーム
デジタルズームに対して、レンズ(カメラ)を切り替えて焦点距離を変えて写すことを『光学ズーム』といいます。
ズームイン・ズームアウト
カメラの最小倍率を『ズームアウト』、カメラの最大倍率を『ズームイン』といいます。
ズームレンジ
最小倍率であるズームアウトと最大倍率であるズームインの差を『ズームレンジ』といいます。
例1)最小倍率が0.5倍、最大倍率が2.5倍の場合、2.5 / 0.5 → ズームレンジは5倍
例2)最小倍率が0.5倍、最大倍率が2.0倍の場合、2.0 / 0.5 → ズームレンジは4倍
焦点距離 [mm]
- 焦点距離の短いレンズ:画角が広い、写る範囲が広い
- 焦点距離の長いレンズ:画角が狭い、被写体が大きくなる
F値(絞り値)
レンズの焦点距離を有効口径で割った値。
- F値が小さい → 光を取り込みやすい(明るい写真が撮れる)/ 背景がボケやすい
- F値が大きい → 光を取り込みにくい(暗い写真になりがち)/ 背景はボケにくい
画像引用元:F値 - Wikipedia
F値のFは『focal(=焦点の)』の略。
被写界深度
被写体側の写真の焦点が合っているように見える距離の範囲のこと。
- 被写界深度が深い → 手前から奥までピントが合っているように見える
- 被写界深度が浅い → 一部しかピントが合わず、その奥と手前がボケて見える
ポートレートモード
背景をボカして被写体を際立たせるモード。(≒被写界深度を浅くするモード)
メガピクセル [MP](=100万画素)
- ピクセル:デジタル画像の情報の最小単位のことをピクセル(画素)と呼ぶ
- メガ:100万の、の意味
MPの値が高い方が精細な写真が撮れる。(ただし画素数が高いほど受光領域[取り込める光の量]は減る)
例:『12 MP』なら1枚の画像に1200万画素ある写真を撮れる
画素サイズ [μm]
ピクセルの大きさを表す。
画素ピッチ
1ピクセル同士の間隔を表す。
おわりに
以上、ざっくりとスマホのカメラのスペックの見方についてまとめてみました。
ここからさらに細かい性能や機能についての知識を深めていければよさそうです。