私は現在Anker PowerCore Slim 10000を使っていますが、PDとかPD 20Wという似た名前の商品があるので、スペックを比較してみます。ひとまず価格差は以下のとおり。
- Anker PowerCore Slim 10000:税込3,590円
- Anker PowerCore Slim 10000 PD:税込4,790円
- Anker PowerCore Slim 10000 PD 20W:税込4,490円
※2023/4/9時点のAnker公式ストアの価格
Anker PowerCore Slim 10000の『無印』『PD』『PD 20W』の違い
主な違いを見ていきます。
Power Data Object
大きく異なるのがInput(充電器への充電)とOutput(端末への給電)の最大電力(充電・給電の速度)かと思います。
※無印のPower Data Ocject
簡単に言えばこの電圧(V)と電流(A)の組み合わせで充電および給電できますよ、といったものになります。
また、
- 電圧(V)×電流(A)=電力(W)
となるので、それぞれのPDOのW(ワット)数を表にするとこんな感じになります。
無印
I/O | A | V | W |
---|---|---|---|
USB-C/Micro-B入力 | 2 | 5 | 10 |
USB-A出力 | 2.4 | 5 | 12 |
PD
I/O | A | V | W |
---|---|---|---|
USB-C入力 | 3 | 5 | 15 |
USB-C入力 | 2 | 9 | 18 |
USB-C入力 | 1.2 | 15 | 18 |
USB-C出力 | 3 | 5 | 15 |
USB-C出力 | 2 | 9 | 18 |
USB-C出力 | 1.2 | 15 | 18 |
USB-A出力 | 2.4 | 5 | 12 |
PD 20W
I/O | A | V | W |
---|---|---|---|
USB-C入力 | 3 | 5 | 15 |
USB-C入力 | 2 | 9 | 18 |
USB-C入力 | 1.2 | 15 | 18 |
USB-C出力 | 3 | 5 | 15 |
USB-C出力 | 2.22 | 9 | 19.98 |
USB-A出力 | 2.4 | 5 | 12 |
無印が入力最大10W、出力最大12Wであるのに対し、PDは15~18W、PD 20Wは12W~19.98Wなので、シンプルに「PD」と「PD 20W」のほうが充電・給電が早いです。
※ただし、高い電力で給電するには給電される側(スマホなど)がそれぞれのPDOに対応している必要があります。
最大18Wや最大20Wはスマホに対しては十分な給電能力。また、消費電力の少ないPCなら給電できるかもしれません。
2台同時給電
PDとPD 20WのUSB-Cポートは入力にも出力にも使えるので、2台の端末に同時給電ができます(スマホとBluetoothイヤホンとか)。
- 無印:2台同時給電→x(非対応)
- PD:2台同時給電→o(対応)
- PD 20W:2台同時給電→o(対応)
無印は給電ポートと充電ポートがくっきり分かれているので2台同時の給電不可。
パススルー充電
モバイルバッテリーを充電しながら、同時に端末に給電できるパススルー充電にはいずれも非対応です。
- 無印:パススルー充電→x(非対応)
- PD:パススルー充電→x(非対応)
- PD 20W:パススルー充電→x(非対応)
PD (Power Delivery)
名称にあるとおり無印はPD非対応、その他はPD対応です。
- 無印:PD→x(非対応)
- PD:PD(Type-Cポート)→o(対応)
- PD 20W:PD(Type-Cポート)→o(対応)
Power Deliveryは規格的には最大100W対応ですが、PDOを見る限りPDは最大18W、PD 20Wは最大19.98W(約20W)での給電となるはず。
サイズ
- 無印→約149 x 68 x 14 mm
- PD→約149 x 68 x 14mm
- PD 20W→約150 x 69 x 15mm
PD 20Wは最大出力電圧は一番大きいですが、少し大きいです。
重さ
- 重さ 約236g
- 重さ 約212g
- 重さ 約212g
重さは無印が一番重いです。
一番軽くてコンパクトなのはPDモデルですが価格も高い。
おわりに
Ankerのモバイルバッテリーはその他にも実に様々な製品名があって混乱しますがw自分に必要なスペックを選択していきましょう。私的には充電容量は10,000mAhで充電速度は10W程度で問題ないのですが、この容量で5,000mAhくらいのサイズに早くならないかな、と思っているところであります。