2019年10月1日~2020年6月30日の9ヶ月間、日本政府によるキャッシュレス決済の普及を推進するため『消費者還元事業』(キャッシュレス決済を使った人にポイントが還元される)が実施されます。
この記事では、キャッシュレス決済の定義や対象となる決済方法、対象店舗、対象外の取引などを案内します。
キャッシュレス決済とは?
その名のとおり「現金を使わない取引」のことです。
定義は曖昧ですが、経済産業省によると『物理的な現金(紙幣・硬貨)を使用しなくても活動できる状態』(Source)を指すことにしているとのこと。
キャッシュレス決済の種類
現金を使わない決済方法には実に多様なものがありますが、ポイント還元対象の主な決済方法としては以下4つが挙げられています。
- クレジットカード / デビットカード
- 電子マネー
- QRコード
- モバイル決済
これらの決済方法を使えば2019年10月1日以降は5%のポイント還元が得られそうです(2019年5月23日時点情報)。
出典:https://cashless.go.jp/assets/doc/gaiyou_cashless_kessai.pdf
ポイント還元対象の決済方法の特徴
クレジットカード / デビットカード決済
クレジットカード(プラスチックのカード)をレジで提示して支払う決済方法です。
クレジットカードには以下のような国際ブランドのマークがあります。
- VISA(ビザ)
- Mastercard(マスターカード)
- JCB(ジェーシービー)
- American Express(アメリカンエキスプレス)
- Diners Club(ダイナースクラブ)
- 銀聯カード(ぎんれんカード)
このブランドのマークが書かれているお店では、そのブランドのカードを使うことができるようになっています。
デビットカードや国際ブランド付プリペイドカードも同様です。※ただし、デビットカードやプリペイドカードでは支払いできない場合もあります。
電子マネー決済
電子マネーカードや電子マネーアプリをインストールしたスマホをかざして支払う決済方法です。
現金やクレジットカードで先にチャージしておいて支払うタイプ(プリペイド方式)とクレジットカードなどを電子マネーに紐づけて後で支払うタイプ(ポストペイ方式)があります。
広く普及している(使えるお店の多い)電子マネーは以下6つです。
- プリペイド方式:Suica、nanaco、楽天Edy、WAON
- ポストペイ方式:iD、QUICPay
関連記事:主要電子マネーのキャンペーンページと使えるお店 まとめ【Suica、nanaco、QUICPay、iD、etc...】 - あんりふ!
QRコード決済/バーコード決済
スマホのアプリでQRコードやバーコードを表示もしくはスキャンして支払う方法です。
画層引用元:https://service.smt.docomo.ne.jp/keitai_payment/about/shop.html
支払いのパターンは以下のようなものがあります。
- スマホアプリでバーコードを表示し、レジでスキャンしてもらって支払う
- お店側の端末でスマホアプリのQRコードを読み取り、金額を入力して(互いに確認してから)支払う
- お店側のQRコードをスマホアプリで読み取り、金額を入力して(互いに確認してから)支払う
支払い元の設定にも以下のような種類があります。
- クレジットカードを紐づけてクレジットカードから支払う
- クレジットカードや銀行口座、コンビニなどでスマホアプリに残高をチャージしておいて、残高から支払う
- スマホアプリの提携しているポイントから支払う
使えるお店が増えている(2019年5月時点)QRコード/バーコード決済アプリは以下のとおり。
- 楽天Pay
- PayPay
- LINE Pay
- d払い
- Origami Pay
また、中国発の以下2つのQRコード/バーコード決済に対応している店舗も多いです。
- AliPay
- WeChatPay
関連記事:主要QR/バーコード決済のキャンペーンページと使えるお店 まとめ【楽天ペイ、LINE Pay、PayPay、d払い、etc...】 - あんりふ!
モバイル決済
店舗側が用意したスマホやタブレットなどのモバイル端末を用いて決済する方法です。支払う方はクレジットカードや電子マネー、QRコード/バーコード決済などから選べます。※店舗側の用意する端末によっては対応していない決済方法もあります。
以下のような会社がモバイル決済用の端末を店舗に対して提供しています。
- 株式会社リクルートライフスタイル:Airペイ
- Square株式会社:Square
- パーク24株式会社:Times Pay
- 楽天株式会社:楽天ペイ
- Coiney, Inc:Coiney
美容室や飲食店、Barなどの小規模店舗でよく見かけます。
消費者還元対象外の取引
以下のような商品や取引は5%還元の対象外となるとのことです。
〇収納代⾏サービス、代⾦引換サービスに対する⽀払い
〇給与、賃⾦、寄付⾦等
〇その他、本事業の⽬的・趣旨から適切でないと経済産
業省及び補助⾦事務局が判断するもの
〇有価証券等、郵便切⼿類、印紙、証紙、物品切⼿等(商品券、プリペイドカード等)
〇⾃動⾞(新⾞・中古⾞)の販売
〇新築住宅の販売
〇当せん⾦付証票(宝くじ)等の公営ギャンブル出典:https://www.meti.go.jp/press/2019/04/20190417004/20190417004-3.pdf
7月下旬から消費者向けの広報を本格化する予定とのことなので、チェックしておきましょう。
キャッシュレス決済の比較【消費者向け】
どのキャッシュレス決済を使ったらいいのか迷っている人向けのおすすめ決済方法を案内。
クレジットカード / デビットカード決済
日本国内ではVISAかMasterCard、JCBブランドのカードであれば大体のお店で使えます。電子マネーやQRコード/バーコード決済に紐づけて使ったり、チャージに使ったりできる万能アイテム。まだ1枚も持っていないという場合は発行しておいたほうがこれからは何かと得することが多いでしょう。
どのクレジットカードにするか迷う場合は審査のとおりやすい楽天カードあたりから試してみるとよいかもしれません。
電子マネー決済【プリペイド方式】
Suica(などの交通系ICカード)、nanaco、楽天Edy、WAONの4つが広く普及しています。チャージした後の残高は引き出すことができないので、あまり枚数/アプリ数は増やしたくないところです。
公共交通機関(電車やバス)を使うときのためのSuicaなどの交通系ICカードを一つもっておくとよいでしょう。
電子マネー決済【ポストペイ方式】
クレジットカードをApple Pay(iD / QUICPay)、Google Pay(iD / QUICPay)に登録して支払うことができます。後払い方式なので残高などは残らず便利。Apple PayやGoogle Payがキャンペーン中のときはクレジットカードをそのまま使わず、iDやQUICPayに登録して支払うとよいでしょう。
QRコード / バーコード決済
PayPayやLINE Payの20%還元など大々的なキャンペーンをおこなっているので2019年5月現在知名度はかなり上がっています。設定できる支払い元の範囲はアプリごとに異なるので、ルールを覚えるのが面倒ではありますがその分得することが多いです。お得なキャンペーンの開催期間中に活用していくとよいでしょう。私などは全部を使いわけています。
おわりに
以上、キャッシュレス決済の種類や比較についてでした。
2016年の統計によるとキャッシュレス決済の割合は約2割(クレジットカード+電子マネー決済)、2027年6月までに倍増の4割程度を目指す方針だそうです。
スピード感に疑問ですが、消費者としてはお得なポイント還元は享受しておいたほうがお得です。活用していきましょう!