自動車保険の一括見積を『手動』でやってみました。
調べてみたのはダイレクト型(=通販型)保険会社8社。18歳~20歳の方で新たに自動車保険に入る場合、『イーデザイン損保』が最も安い保険料となります。(もちろん条件によって保険料は大きく異なります。)
1.見積の条件!?
2.高い等級で加入する方法!?
3.保険会社の事故対応能力!?
4.一括見積サイトで保険料を比べてみる!?
1.見積の条件!?
今回見積のために設定した人物は18歳の男性。今年4月から高卒で働き始める新入社員。同僚とフットサルに行くなど毎日をアクティブに過ごす。入社祝として親に買ってもらった中古・軽自動車『ワゴンR』で毎日会社やフットサルに向かう。
見積もりの条件は下記のように設定した。
基本条件 | 車両情報 | 補償内容 | 車両保険 | ||||
生年月日 | 1997年4月1日生 | メーカー | スズキ | 対人賠償 | 無制限 | 保険金額 | 60万円 |
免許色 | グリーン | 車名 | ワゴンR | 対物賠償 | 無制限 | 免責金額 | 5-10(車対車0) |
年齢制限 | なし(18歳以上) | グレード | FT-Sリミテッド | 無保険車傷害 | 2億円 | 補償範囲 | 一般タイプ |
運転者限定 | 本人のみ | 型式 | MH21S | 人身傷害(搭乗中) | 無制限 | ||
使用地 | 東京都 | 初度年月 | H17年9月 | 搭乗者傷害 | 一時金のみ | ||
使用目的 | 通勤 | ロードサービス | ○ | ||||
1年間走行距離 | 9,000km | 弁護士費用特約 | ○ |
18歳ということもあり、補償内容はやや手厚く設定をしている。
上記条件の元、各自動車保険会社のWebサイトにて保険料を算出した結果は下記のとおり。
保険会社名 | 6S(6A)等級 | 7S(7A)等級 | 20等級 | 備考①(好条件) | 備考②(悪条件) |
アメリカンホーム | - | - | - | 記被20才以下Web契約不可 | |
ソニー | 171,590円※ | 260,950円 | 88,140円 | 対物超過あり 無保険者傷害無制限 |
※6A車両保険なし 契約者未成年Web契約不可 |
イーデザイン | 221,450円 | 193,400円 | 74,710円 | 搭乗者傷害500万円 無保険者傷害無制限 |
車対車免責0なし |
セゾン自動車火災 | - | - | - | 記被20才以下Web契約不可 | |
三井ダイレクト |
210,200円※ |
209,500円 | 74,940円 | ※人身傷害1億円 ※車両保険45万円 |
|
チューリッヒ | - | - | - | 記被19才以下Web契約不可 | |
アクサ | 334,790円 | 301,610円 | 105,920円 | 搭乗者傷害500万円 身の回り品10万円 |
|
SBI | 235,540円 | 204,450円 | 67,300円 |
ダイレクト系自動車保険会社で18歳でもWeb契約できるのは上記5社。
保険会社によって設定できる項目が微妙に異なるため、設定項目よりも好条件になったものは備考①、悪条件になったものは備考②に記載した。各等級の保険料は年間の保険料を記載している。
●6S(6A)等級で加入の場合
なぜか『ソニー損保』は6A等級だと車両保険がつけられなかったため、見かけ上の保険料は安くなっている。また、契約するためには親権者の同意が必要。『三井ダイレクト』もなかなか安かったが、人身傷害を無制限でつけられないことと、車両保険が最大で45万円だったことから、同条件であれば『イーデザイン損保』の方が安くなるものと思われる。
●7S(7A)等級で加入の場合
同条件で『イーデザイン損保』が最も安くなっている。
●20等級の場合
『SBI』が最も安く、2番目に『イーデザイン損保』が安くなる。しかし後述する見出し③の理由で『SBI』はあまりオススメできない。
『イーデザイン損保』は若年層への保険の加入に力を入れていることがわかる。
2.高い等級で加入する方法!?
自動車保険には1~20等級まであり、等級が高ければ高いほど保険料は安くなる。1年間無事故で保険を使わなければ、等級は1つ上がり、20等級が最高となっている(全労災に限り最大22等級)。逆に事故を起こし保険を使ってしまうと、3等級ダウンか1等級ダウンとなる(事故の種類によって下がる等級の数は異なる)。通常、自動車保険に新規加入するときは、6S(6A)等級からの加入となる。
①7S(7A)で加入するには
6S(6A)等級よりも7S(7A)等級の方が等級が高いので、少し保険料が安くなる。7S(7A)等級で加入するためには、同居の親族(≒家族)の持っている自動車の保険が11等級以上である必要がある。新規加入の際に家族の等級が11等級以上であることを申請すれば、7S(7A)で加入できる。家族と同居しており、その家族が車を持っているなら、保険が今何等級であるか聞いてみよう。
家族の車が11等級以上だと・・・自分の車は7等級で加入できる!
②7等級よりも高い等級(20等級など)で加入するには
等級は車1台につき1つ付いているが、もし同居の親族(≒家族)の車に20等級の保険が付いているのなら、新しい車にその20等級を乗せかえることができる。ただし、元の車は6等級もしくは7等級に戻ってしまう。(もちろん20等級でなくても基本的に等級の移し変えは可能です。)
自動車保険は年齢が高いほうが保険料が安くなるので、18歳(~20歳)の人に高い等級を移した方が、トータルでの保険料は安くなる。家族に車の保険をかけている人がいるなら、等級をゆずってもらえないか交渉してみよう。
※ただし、等級を移してもらう場合、その保険期間中は元の保険会社を使う必要があります。
家族の車の20等級を・・・自分の車に移す!(20等級)。家族の車は7等級となる。
3.保険会社の事故対応能力!?
事故はないに越したことはないが、万が一のときのために備えるのが保険である。有事の際、保険会社は適切に対応してもらえるのだろうか。もちろん事故担当者の経験や能力、やる気に依存する部分は大きいと思うが、保険会社によって事故対応能力の差異はあるはずだ。J.D.パワーという調査機関の2014年の調査によると、自動車保険会社の事故対応満足度は下記表のとおり。
もちろん調査機関によってこういうランキングは異なってくるが、『SBI』の事故対応がよろしくないのは各サイトでかなり共通しているので、保険料を節約したい場合以外は加入しないほうがよいものと思われる。イーデザインの満足度は7位。保険料だけでなくこういう指標も加味して自動車保険を選びたい。
4.一括見積サイトで保険料を比べてみる!?
今回はワゴンR所有の18歳男性の例で見積をしてみたが、もちろん車や乗る人の設定によって保険料は大きく異なってくる。自分の条件で見積比較をしてみる価値はあるが、各保険会社のサイトでひとつひとつ見積をするのが面倒。そういうときのために一括見積サイトで見積をするという手もある。
ただ、見出し①の保険料比較で説明したとおり、保険会社それぞれ微妙に補償内容の設定できる範囲が異なるので、全く同じ見積にはならないという点に注意して頂きたい。また、一括見積サイトを利用すると、メールアドレスの登録の必要などもあるので、個人情報が気になる場合は、GoogleやYahoo!などで新たにメールアドレスを作って一括見積に臨んだ方がよいかもしれない。