現在都会に住んでいれば車は維持費が高く所有するメリットがあまりありません。駐車場代が家賃のように高く、道も混んでいて快適に運転ができない。たまの遠出にはレンタカーやカーシェアリングを利用した方が安上がりということもしばしば。一方地方の田舎では車がなくては生活できません。今回はそんな生活必需品の車を守る車両保険について解説してみます。
2.無過失事故特約とは?自分が無過失なら等級が下がらない特約
3.超過費用特約とは?修理費用が高かったときに修理費用を上乗せする保険
1.車両保険とは?自身の車の修理費がもらえる保険
事故で車の修理が必要なとき、修理費用が50万円とか100万円とかしたら直す気になりませんが、車両保険があればその修理費用を保険にて捻出することができます。
車両保険をつける際、『車両保険金額』○○万円という金額を設定しますが、これが車両保険の修理費用として出せる限度額です。車が大きく破損してしまった場合は、通常この設定した金額である『車両保険金額』か『協定保険価額』(いわゆる車の時価額のようなもの)のどちらか安い方が修理費として支払われます。
車が大きく破損してしまったことを『全損』と呼びますが、全損の定義は次の3つ。
1)車の修理費用が協定保険価額の50%を超えた場合
2)車が修理不能な場合
3)車が盗難され見つからない場合
この場合『車両保険金額』か『協定保険価額』の安い方が保険金として支払われます。
例えば、車両保険金額を200万円に設定していたとしても、事故を起こした時の車の時価額(正しく言えば保険価額)が150万円であれば、150万円までしか受け取ることができません。
車両保険の補償範囲も様々なものがあります。保険会社によっては補償範囲を細かく追加・省くことができます。例えばこういう選択肢があります。
a)車同士の事故
b)イタズラ・落書き・窓ガラスの破損(飛び石)
c)火災・台風・洪水などの自然災害
d)盗難
e)単独事故・当て逃げ
画像引用元:お車の補償|タフ・クルマの保険|個人のお客さま|あいおいニッセイ同和損保
特に単独事故や当て逃げはリスクが高いので、保険料も高くなります。不要であれば外すことも可能ですが、心配なら付けておきましょう。
自宅の車の修理ができる便利な保険が、この『車両保険』なので、いつでも修理費用が捻出できるようにこの保険をかけておくと安心です。
2.無過失事故特約とは?自分が無過失なら等級が下がらない特約
車両保険をつけると自動でついてくることが多いこの特約『無過失事故特約』。これはいわゆる相手が100%悪くて自分が0%というときは等級を下げない(ノーカウント事故にする)よ!という特約です。大体どの保険会社でも取り扱ってます。
3.超過費用特約とは?修理費用が高かったときに修理費用を上乗せする保険
例えば車両保険を100万円で設定していたとします。事故を起こしてしまい、いざ車両保険を使おうと思ったら修理費用が130万円と言われてしまいました。車両保険からは100万円までしか出ないので30万円修理費用が足りません。どうしたらいいの助けて~という時に使えるのが『超過費用特約』です。これは前述の例でいう残りの30万円分の修理費用をもらえる特約です。保険会社によって30万円とか50万円とか限度額が異なるようです。
4.新価特約とは?新車購入の金額をもらえる保険
車が『全損』してしまったときに新しい車を購入する費用をもらえるのが『新価特約』です。全損の定義をもう一度見てみましょう。
1)車の修理費用が協定保険価額の50%を超えた場合
2)車が修理不能な場合
3)車が盗難され見つからない場合
1)のときに効果を発揮する特約ですね。例えば、100万円で買った車を乗り回して事故を起こしてしまった。修理費用が50万円と言われた場合。
・新価特約がなければ修理費用50万円がもらえます。
・新価特約があれば新しい車の購入費用100万円がもらえます。
大体、新し目の車しかこの新価特約はつけることができなくなっているので、付けたい場合は保険会社の条件を確認してみましょう。新しい車の購入費用をもらえるなんておいしい。この『新価特約』と『車両保険の補償範囲イタズラや単独事故』を組み合わせると…?保険の不正請求は違法ですご注意下さい。
5.身の回り品特約とは?車の荷物を補償してくれる保険
保険会社によって名称が異なる特約。いわゆる車に乗っているモノを補償してくれる特約です。しかしなぜか車上荒らしは対象外だったり、PCやスマホ等の電子機器も対象外、現金なども対象外とする保険会社が多いという謎の特約。一体何を守れるのか。
6.代車特約とは?事故時のレンタカーを貸してくれる保険
代車特約も設定できる保険会社が多いです。いわゆる事故を起こして車がない間、代わりの車を借りれる特約。でも、実は保険会社の提携修理工場であれば、無料で代車を貸してくれたりするので、この特約もあまり意味をなさなかったり。
まとめ
とまぁこんな感じで自身の車を守るための車両保険やそれに付随する特約関連をまとめてみた。新車や比較的新しい(1~2年落ちの)車を購入した場合は、『新価特約』をつけることができる可能性があるので、お得だと思う。中古車だし修理が必要ないっていう場合は、車両保険の保険料結構高いので外しちゃうのも手かもね。