2016年7月1日からUQ mobileにて『Try UQ mobile』のサービス提供がはじまります。同サービスでは15日間無料でUQ mobileのsimカードを試すことが出来るので、動作確認端末一覧に記載されていない端末でも事前に使えるかどうかチェックできます。
今回UQ mobileのお試しsimを手に入れたので、一足先に『Try UQ mobile』の疑似体験をしてみたいと思います。
2.Nexus 5 EM01L(LG-D821)の設定方法・速度測定
0.お試しsimの内容
お試しsimとは秋葉原や名古屋駅構内のイベントで配られているsimカードです。私が頂いたものは使用期限6月30日まで。期間内であればUQ mobileのデータ通信+SMSを無料で使えます。
サイズは『Nano』『Micro』『Multi(VoLTE)』の3種類がありました。
『Multi(VoLTE) SIM』はマトリョーシカみたいに小さくしていけます。(VoLTE対応機種のみ使用可能)
7月1日からの『Try UQ mobile』でも上記3種類のsimサイズを選択できる予定。
また、SIMカードだけでなくスマホ(KC-01)のお試しレンタルもできる予定です。
Try UQ mobile プレスリリース情報
Try UQ mobile 紹介ページ
1.UQ mobileの動作確認端末一覧にない端末
UQ mobileがすでに動作を確認したスマホはUQ mobileのHPに記載されています。
auのスマホは大体記載されていますが、SIMフリー端末などはあまり記載されていません。
そこで動作確認端末一覧に記載されていない、
・Nexus 5 EM01L(LG-D821)
・Nexus 5X LG-H791
の2機種をUQ mobileでデータ通信できるか試してみました。
2.Nexus 5 EM01L(LG-D821)の設定方法・速度測定
Nexus 5のsimカードのサイズ
Nexus 5のSIMサイズは『MicroSIM』です。
Nexus 5の対応周波数
Nexus 5 EM01L(LG-D821)の対応周波数は、
・GSM(850/900/1800/1900MHz)
・W-CDMA(Band:1/2/4/5/6/8)
・LTE(Band:1/3/5/7/8/20))
auのLTEの周波数は、
Band:1/11/18/26/28/41
なので、LTEのBand1のみなら掴めるはず。
では実際にUQ mobileのSIMカードを挿して設定していきましょう。
UQ mobileをNexus 5で使うときの設定方法・手順
①UQ mobileのMicro SIMをNexus 5に入れる。
②APN設定を行う。
『設定』→『もっと見る』→『モバイルネットワーク』→『アクセスポイント名』→画面右上の『+』のマークをタップ→APN値を入力
※Nexus 5にUQ mobileを挿入するとAPN設定も自動で表示されるので選ぶだけでした。一応設定値を下記に記載しておきます。通常のAPN設定値はUQ mobileのサイトをご参照のこと。
(UQ mobileお試しsim × Nexus 5の場合)
名前:uqmobile.jp(←自由に決めてOK)
APM:uqmobile.jp
プロキシ:未設定
ポート:未設定
ユーザー名:uq@uqmobile.jp
パスワード:uq
サーバー:未設定
MMSC:http://mms.ezweb.ne.jp/MMS
MMSプロキシ:未設定
MMSポート:80
MCC:440
MNC:50
認証タイプ:CHAP
APNタイプ:default,mms,supl,hipri
APNプロトコル:IPv4/IPv6
APNローミングプロトコル:IPv4
ベアラー:指定なし
MVNOの種類:None
③優先ネットワークを『LTE only』に設定する。
電話アプリを呼び出し『*#*#4636#*#*』と入力→『携帯電話情報』をタップ→『優先ネットワークを設定』で『LTE only』を選択→しばらく待つとアンテナピクトが立つ。
以上で設定完了です。
通常どおりアンテナピクトが立ったら通信できるようになっているので、ブラウザやyoutubeなどが見れるか確認しましょう。
UQ mobile × Nexus 5の速度測定
6月26日(日曜日)18時台、九州某所で2回ほど計測。
・1回目:ping 56ms / 下り10.20Mbps / 上り4.32Mbps
・2回目:ping 49ms / 下り9.22Mbps / 上り1.54Mbps
auのBand 1だけでも10Mbps前後の速度を観測できました。
1080pのyoutube動画も普通に見れました。
セルスタンバイ問題
データ通信専用simの使うと起こる『セルスタンバイ問題』。データ専用simでは音声通話の待ちうけ状態(セルスタンバイ)にできないので、一部の端末/OSでは電波を検知しようとして出力をあげてしまい、電池の消耗が早くなってしまう現象を指します。
よって、『データ+SMS』『音声通話』のsimカードでは、『セルスタンバイ問題』は発生しません。
今回のUQ mobileお試しsimはSMSの送信も可能なsimカードですが、auの3G回線の通信方式はCDMA2000。
Nexus 5はCDMA2000に対応していないため、セルスタンバイ問題でバッテリーの消耗が早くなっている可能性があります。
ネット上には、
・セルスタンバイによるバッテリー消費は表示されているだけで、実際は電池の消耗は早くなっていない。
・Nexus 5でもセルスタンバイ問題によりバッテリーの消費は激しくなる。
といった異なった意見が散見されました。
今回Nexus 5(Android 6.0.1)× UQ mobileで試してみたところ、電池の消耗は若干早くなった、くらいの印象は受けました。
その他
・優先ネットワークを*#*#4636#*#*で『LTE only』にしない場合、LTEを掴みませんでした。
・優先ネットワーク『LTE only』⇔『LTE/GSM』、機内モード『ON』⇔『OFF』などいじってみたところLTEを掴まなくなりました。圏外病のような症状だったため、一度mineo(dプラン)を挿し換えて通信を行い、その後UQ mobileのSIMカードに戻して再度『LTE only』にすることで、無事LTEを掴むようになりました。
・Nexus 5をUQ mobileで運用する場合、Band 1のみで対応エリアが若干狭いであろうことと、LTEの受信が安定しないこと、セルスタンバイ問題が発生している可能性があること、からあまりメリットはないと思います。
それでもやってみたい場合は『Try UQ mobile』が最適。
3.Nexus 5X(LG-H791)の設定方法・速度測定
Nexus 5Xのsimカードのサイズ
Nexus 5Xのsimカードのサイズは『nanoSIM』です。
Nexus 5X(LG-H791)の対応周波数
Nexus 5X LG-H791の対応周波数は、
・GSM(850/900/1800/1900MHz)
・WCDMA(Band:1/2/4/5/6/8/9/19)
・FDD-LTE(Band:1/2/3/4/5/7/8/9/17/18/19/20/26/28)
・TD-LTE(Band:38/40/41)
auのLTEの周波数は、
Band:1/11/18/26/28/41
なので、LTEのBand11以外の5つのバンドを掴めるはず。
ではUQ mobileのSIMカードを挿して設定していきます。
UQ mobileをNexus 5Xで使うときの設定方法・手順
①UQ mobileのMicro SIMをNexus 5Xに入れる。
②APN設定を行う。
『設定』→『もっと見る』→『モバイルネットワーク』→『アクセスポイント名』→画面右上の『+』のマークをタップ→APN値を入力
※Nexus 5XもNexus 5のときと同じくUQ mobileのAPN設定が自動で表示されました。一応設定値を再度記載。Nexus 5と同じです。通常のAPN設定値はUQ mobileのサイトをご参照のこと。
(UQ mobileお試しsim × Nexus 5Xの場合)名前:uqmobile.jp(←自由に決めてOK)
APN:uqmobile.jp
プロキシ:未設定
ポート:未設定
ユーザー名:uq@uqmobile.jp
パスワード:uq
サーバー:未設定
MMSC:http://mms.ezweb.ne.jp/MMS
MMSプロキシ:未設定
MMSポート:80
MCC:440
MNC:51
認証タイプ:CHAP
APNタイプ:default,mms,supl,hipri
APNプロトコル:IPv4/IPv6
APNローミングプロトコル:IPv4
ベアラー:指定なし
MVNOの種類:None
Nexus 5Xの場合は『LTE only』にしなくてもアンテナピクトが立ちます。ネットが使えるかどうか確認してみましょう。
UQ mobile × Nexus 5Xの速度測定
6月25日(土曜日)22時台に2回。
6月26日(日曜日)12時台に2回、九州某所で計測。
・1回目:ping 48ms/下り18.25Mbps/上り12.86Mbps
・2回目:ping 38ms/下り17.30Mbps/上り12.83Mbps
・3回目:ping 38ms/下り12.29Mbps/上り5.19Mbps
・4回目:ping 47ms/下り27.22Mbps/上り13.85Mbps
お昼の混雑時でも20Mbps前後と快適な速度をマークしています。
対応周波数が多いためかNexus 5よりもping値(ラグ)が少なく、速度が早いという結果が得られました。
セルスタンバイ問題
Nexus 5Xの場合もセルスタンバイ問題により、バッテリーが消耗しやすくなっている模様です。感覚としてはNexus 5のときと同様若干早くなった、という感じ。
Nexus 5X LG-H791(グローバル版)はCDMA2000に対応していないため起こる事象だと思われます。
Nexus 5X LG-H790(北米版)はCDMA2000に対応しているのでひょっとするとセルスタンバイ問題は起きないかもしれませんが、mvnoで3G通話はできてもLTE通信はできないらしいです(source)。
その他
・Nexus 5Xはau回線の対応周波数も多いので、Nexus 5よりもだいぶ実用的。
・お昼などの混雑時でも回線速度早め。
・電池消耗の早さが気にならない程度であればUQ mobileを使用してもよいかもしれません。
おわりに
以上、UQ mobileをNexus 5、Nexus 5Xで使ってみた感じでした。もちろん3G回線の通話は不可ですが、データ専用として使ってみる分にはそこそこ快適です。
格安simでも回線速度が早いほうがいいという場合は、UQ mobileを試してみると面白いかも。